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成分表示を見てみよう(洗口剤、マウスウォッシュ編 その1)

  • オーラルケア用品

現在、様々な洗口剤が販売されてます。

それらに、どのような成分が含まれているか、その成分がどんな効き目があるか、注目してみましょう。

ちなみに、洗口剤、マウスウオッシュは、あくまで補助であり、主要なプラーク(口腔内細菌、歯クソ)除去方法は、歯ブラシ、フロス、歯間ブラシ、歯医者さんでのクリーニングであることは忘れてはなりません。

洗口剤、マウスウオッシュは、歯周ポケット(歯と歯茎の隙間:ここに細菌がたまりやすい!)の0.5mm (正常な歯周ポケットは1~3mm)程度しか届かないとされているためです。

洗口剤の種類は、大きく分けて2種類あります。

1:歯やバイ菌の塊の表面に作用するもの

2:ばい菌の塊の中まで浸透して、作用するもの

1:歯やバイ菌の塊の表面に作用するもの としては、グルクロン酸クロルヘキシジン(CHG)、塩化セチルピリジウム(CPC)、塩化ベンゼトニウム(BTC)があります。

 

・グルクロン酸クロルヘキシジン(CHG)

細菌の周りは糖類のバリアで囲まれてます。そのバリアに作用して殺菌します。色々な細菌に効果を示しますし、また、プラーク(歯垢)が再び歯につくことを抑制します。

海外の論文で、多くの研究があり、その有効性が確認されてます。しかし、その濃度は0.12~0.2%です。日本では、アナフィラキシーショックが報告され、海外のような高い濃度で販売ができなくなりました。日本では販売できる濃度が0.05%で、さらに5~10倍に薄めて使うので、0.01~0.005%程度の濃度で使われてます。

副作用として、アナフィラキシーショック、歯の着色、味覚異常、歯石沈着が報告されています。日本では上記のように、低濃度で使用されているので、副作用が現れにくいです。

しかし、アレルギー症状が出たり、口の中に傷がある人は使用しないでください。

現在販売されている商品:コンクールF(ウエルテック), バトラーCHX洗口液(サンスター)

 

・塩化セチルピリジウム(CPC)

通常、口の中の細菌の塊と唾液などの水分は、境界がはっきりしているのですが、その境界を壊して、細菌を殺菌します。低濃度でも効果があり、毒性や刺激は少ないです。歯面に吸着し、プラーク(歯垢)が再び歯につくことを抑制します。

副作用として、過敏症、刺激感があります。

現在販売されている商品:モンダミン(アース製薬)、NONIO(ライオン)、システマSP-Tメディカルガーグル(ライオン)、GUM(ガム)デンタルリンス(サンスター)、クリアクリーンデンタルリンス(花王)、クリニカ アドバンテージデンタルリンス(ライオン)、キレイキレイ うがい薬(ライオン)

 

・塩化ベンゼトニウム(BTC)塩化ベンゼトニウム(BKC)

塩化セチルピリジウム(CPC)と作用は、同じです。こちらは、口の中の細菌だけでなく、一般細菌やカンジダなどのカビにも殺菌効果を示します。口の粘膜に対して、適応は広く、傷ができた場合でも、適応できます。

副作用として、過敏症、刺激感があります。

現在市販されている商品:GUM(ガム)デンタルリンス(サンスター)、クリニカ アドバンテージデンタルリンス(ライオン)

歯やバイ菌の塊の表面に作用するものの代表的なものは以上になります。

次は、ばい菌の塊の中まで浸透して、作用する洗口剤を紹介します。