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成分表示を見てみよう(洗口剤、マウスウォッシュ編 その2)

  • オーラルケア用品

洗口剤の種類は、大きく分けて2種類あって、

1:歯やバイ菌の塊の表面に作用するもの

2:バイ菌の塊の中まで浸透して、作用するもの

があり、成分表示を見てみよう(洗口剤、マウスウォッシュ編 その1)では、

1の「歯やバイ菌の塊の表面に作用するもの」にスポットを当てました。

今回は

2の「バイ菌の塊の中まで浸透して、作用するもの」を詳しく説明します。

この作用を有するものは、ポビドンヨード、エッセンシャルオイルがあります。

・ポビドンヨード

ヨウ素の作用で、細菌が活動できないようになります。強い殺菌作用があります。口の中の細菌に広く効きますが、金属に対して強い腐食作用があるため、金属の詰め物や、被せ、インプラントがある方は使用しない方が良いです。

副作用はヨードアレルギーがある方は、アナフィラキシーショックが起こる可能性があるので、使用してはいけません。また、発疹、口内炎が報告されています。

現在販売されている商品:イソジンうがい液(シオノギヘルスケア)

・エッセンシャルオイル

植物に含まれる揮発性の特有の香りがある物質で、様々な成分(メントール、サリチル酸メチル、チモールなど)が含まれています。殺菌作用の他に、炎症を抑える効果もあるのが特徴です。

副作用に関して、発赤、口内炎、アルコール含有商品に関して、ドライマウス、味覚障害の報告があります。

現在販売されている商品:リステリン(ジョンソン&ジョンソン)、アセス液(佐藤製薬)、アセスメディクリーン(佐藤製薬)

以上が、バイ菌の塊の中まで浸透して、作用する洗口剤です。

多くが、この2種類ですが、他の方法で、殺菌する洗口剤もあります。

細菌は餌として糖を利用しています。細菌が栄養にできない、エリスリトールという人工甘味料(人工的な糖)を利用して、歯周病菌をやっつける洗口剤もあります。副作用として下痢が挙げられます。

現在販売されている商品:ピュオーラ(花王)

重曹の弱アルカリ性の性質を利用して、細菌のたんぱく質を分解することで殺菌と汚れを除去する洗口剤もあります。副作用として、歯の着色が挙げられます。

現在販売されている商品:重曹すっきり洗口液(石澤研究所)

色々な種類がありますが、その1の冒頭にも触れましたが、歯間ブラシ(デンタルフロス)、歯ブラシをした後に補助として使うのが効果的です。特に、その1で歯やバイ菌の塊の表面に作用するものは、その作用のメカニズムから、このような使い方が良いです。

バイ菌の塊の中まで浸透して、作用する洗口剤も、上のような使い方が良いです。しかし、その作用のメカニズムを考慮すると歯ブラシを持っていないけど、サッと口の中をキレイにしたいという単独での使用にも適しています。

また、アルコールが弱い方、過敏症の方はノンアルコールのものを選ばれた方が良いです。

虫歯予防のフッ素も含有しているものもあるので、虫歯も気になる人はそちらの方を使用しても良いと思います。特にドライマウスで虫歯にたびたび、なってしまう方はお勧めします。しかし、フッ素が歯周病予防の成分と反応してしまうために、歯周病のケアには不適です。

注意していただきたのが、洗口剤は歯周病の予防効果はあるのですが、歯周病を治す効果はあまりありません。歯周病になった場合は、歯科医院で歯ブラシや洗口剤の届かない歯茎の中の細菌や歯石をとるのが効果的です。

洗口剤選びの参考になったでしょうか?みなさんの健口の一助になればと思います。